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自由自由と書いて、じゅじゅと読みます。 自由自由とは昔読んだ絵本の主人公のネコの名前です。 ネコが好き、映画が好き、た~が好き。 遠距離恋愛中のた~を追いかけて、時々旅をします。 そんな私のぐうたら日記
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 またまた着つけ教室の研修会です。

2月3月は着つけ教室の研修会が多いのです。
1泊2日の石川県の産地研修というのもあり、自由自由も誘われましたが断りました。
早い話が買いものツァーなのですが、実際に工房を訪れ作業してるところを見れるのが魅力です。
今回は産地研修に行けない人の為の「石川県の染織研修会」なのです。
石川県の染めと言えば「加賀友禅」
織と言えば「牛首紬(うしくびつむぎ)」が有名なのです。

加賀友禅は京友禅、江戸友禅(東京友禅)と並ぶ三大友禅のひとつです。
自由自由は加賀友禅なんて興味なかったのですが、昨年のノーベル物理学賞の梶田隆章夫人が晩餐会に加賀友禅の訪問着を着るということで話題になり興味を持ったのです。

       中町博志作 「清楚」
          

現代風のデザインで夫人が一目見て気に入り注文したそうです。でも直前で着物が変更。10日の授賞式後の晩餐会は淡いクリーム色の古典柄の色留袖でした。
それでもグスタフ国王にエスコートされて先頭で入場した梶田夫人の着物姿は全世界に中継され誰よりも目立っていたのです。

       


11日のスウェ―デン王室主宰晩餐会ではモダン加賀友禅を着用したみたいです。(ヨカッタヨカッタ) ちなみに主役の梶田氏のタキシードはレンタルだそうです。
            

キレイに着てるな~と思って調べたら、夫人が加賀友禅を買った富山市の「きものブティックあおき」の店主青木さんがストックホルムでの着付けも担当したそうです。着付け師同行なんてスゴイ!





と、前置きがすごく長くなりましたが、そんな理由で加賀友禅にちょこっとだけ興味がわいてきたのです。

実物も展示されてます。
右は今回の中で一番高かった加賀友禅の訪問着。
 訪問着や振り袖等は「絵羽柄」と言って縫い目があっても絵柄が連続しています。



加賀友禅の特徴は京都友禅のような分業体制ではなく最初から最後まで一人の作家さんとその弟子たちで仕上げるのです。なので着物には作家の落款がついてます。
京友禅の”はんなり”とは違い多彩です。花鳥風月を描いてるのが多く草木染めが主流です。ぼかしも外側は濃く内側に行くほど薄くなるのです。(先生のウケウリ)



そして最大の特徴は「虫喰い」といって、葉っぱに虫が食べたような痕を黒い点々で描いているところです。何でわざわざ穴なんてと思いましたが京の優美さに対してリアルさを追求したのでしょうか。(写真は借り物です)
 
 そうか、加賀友禅かどうか見分けるには虫喰いを探せばいいんだな。




こっちは牛首紬(うしくびつむぎ)です。
 

石川県白峰村(旧牛首村)で織られている紬です。
ここは冬は豪雪地帯で農閑期に現金収入を得るため養蚕をしていましたが、商品にならない玉繭(双子、三つ子の繭)を使って織られた野良着が牛首紬の始まりです。双子の繭からの糸をより合わせる(ざぐり糸)ので生糸より太いし、短くてよく絡まります。なので糸を撚る作業は熟練の技がいるのです。
生糸のように細くて長い一本の糸でなく、太くて短くてよく絡まるので節がたくさんあるのです。丈夫で風合いのある生地で釘が引っ掛かっても破れない、それどころか釘を引き抜いてしまうほど強靭な布ということで別名「釘抜き紬」と呼ばれているそうです。

牛首は夏着物や単衣にするのが多いみたいです。
 

戦争で中断したり技術者がいなくなったりで、加藤三次郎一家だけが残り現在4代目が頑張っているそうです。なので年間に200反織るのが精いっぱいで、市場に出るのも少ないのです。(そりゃ高いわけだ!!)
もうひとつ昭和49年頃に出来た「白山工房」という資料館兼工場もあります。
加藤一家が白生地に織りあげ一貫して手作業なのに対して、こちらは糸の段階で染めたり、自動織機で大量生産しているので色々なデザインに織れるのです。どちらがいいかは好みですが、玉繭を使う事は同じなのです。



これは帯です。ペルシャ模様で素敵でした。


牛首紬の商標(証紙) 手にとって見せてもらえました。
 

 
 

ふ~ん、そういう訳で高かったのか。。と納得する自由自由でした。またひとつ賢くなりました。emoji



続いて石川県とは関係ないけど、色んな着物の実物勉強会。

これは米沢紬の紅花染め (自由自由も持ってるよん)
紅花は最初は黄色に発色するのです。


自由自由を教えてくださってる井原先生の私物のお着物。
色無地に見えるけど


細かい模様が入ってます。エジプト柄とでも言うんでしょうか。
ツタンカーメンみたいなのやピラミッドも描かれてます。



つづいて副校長先生たちの江戸小紋。


なんと人間国宝中村勇次郎と言う人の彫った型で染めた「麒麟」です。


遠目では分かりませんが、そばで見ると確かに麒麟です。これを彫ったなんて細か~。


麒麟ズーム


下前には作家先生の落款が入っています。
 


以前担当だった小倉先生。自由自由はこの先生の着物を触りまくって産地や種類を教えてもらいました。
さすが、本日はテーマに合わせて加賀友禅をお召しです。


落款も見せてもらいました。
 


研修会が終わりました。お勉強のあとは実物を着せてもらいました。
水色の加賀友禅の訪問着。訪問着なんて着て行く用事もないのですが どんなんかな~?
似合うと言われました。(似合うと言われて上機嫌の自由自由 顔見えないですが)

       

淡いクリーム色の加賀友禅。
自由自由はこの色が気に入ったけど、着てみたらあんまり似合わなかった。水色の方が似合うと言われました。
       

自由自由の後に着た人はクリーム色がすごく似合ってました。同じくらいの身長と体型なのにどうしてかなぁ? 着物はほんとにあててみないと分かりません。
 
 
 というわけで、またまたひとりファッション・ショーしました!emoji



最近きもの関連の記事ばかりなので興味ない方には退屈かもしれませんが、おゆるじくだしゃい~。emoji

あー!明日は着付けの実技試験だったー!   emoji
 
 

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